世界的に有名なフランスの作家。十八歳のときに書いた『悲しみよ こんにちは』がヒットし、有名になったサガン。
代表作 『悲しみよこんにちは』『ブラームスはお好き』『夏に抱かれて』
「孤独」と「愛」をテーマに小説を書き続けた作家である。プライベートは破天荒な人生でアルコール、ギャンブル、浪費、病気、薬物問題など、スキャンダルを作り出した。
非常に変わっている人だな〜と思いながら読み、反対に人生を自由に生きてきたサガンは非常に魅力的な女性だと思った。
サガンの生き方は現代でも活かせる内容になっていますので、ぜひ手にとっていただきたい!
ちなみに、山口さん女性の偉人について書かれた「〇〇の言葉」シリーズはその偉人の人生を学べるしし、言葉よって自己肯定感も上がりますので、オススメの本!
書籍情報
書籍名:サガンの言葉
著者名:山口 路子
出版社:だいわ文庫
出版日:2021/2/12
目次
はじめに
1 知性と孤独
2 恋愛と孤独
3 友情と孤独
4 文学と孤独
5 孤独
【著者】山口 路子 公式HP
要約・書評
自由であること
『破滅するのは私の自由です』
コカイン使用・所持で有罪判決を受けたサガンが放った言葉です。
世界的に有名なサガンの有罪判決はファンを驚かせたが、サガンは謝罪することなく、自分自身の気持ちを表現したのです。
どう生きようが私の自由である。朽ちようが誰にも指図をされない。そんな言葉の真意があるのでしょう。
日本人は集団意識の高い。誰かがこうしようと言えば、全員が一緒に動く。そんな日本人にはとても刺さる言葉です。もっと、自分を持って自由に生きたいものです!
愛すること
愛することは理解すること。
理解するというのは見逃すこと。
よけいな口出しをしないことです。
※本書 P75
「自分の価値観で相手に接すること」は間違いである。自分の個人的な考えでそれは良くないと判断するのは、相手を否定する行為になる。すべて相手を理解できるわけでない。だから、理解しようと努力すること。なので、当然に、相手の話を最後まで聞いて口出しをしない。
結果的に、相手がしたいことをさせてあげることが愛なのだということです。
所有にしないこと
前述した【愛すること】にも重なる部分になります。
パートナーが異性と話すこと・お金を浪費することへの束縛。
帰りが遅いだけで、浮気しているのではないか…。スマホをいじりだすだけで、浮気しているのではないか…。など、妄想への限界はありません。
パートナーの幸せを願うのであれば、所有しないこと。
パートナーを愛しているのであれば、所有しないこと。
嫉妬のような独占欲を強く抱かずに、むしろ自由にしてあげる努力するべきなのです。
自分が愛した相手を心から尊敬して、自分の価値基準を押し付けないことが大切。そんな放置したら、他の男(女)のところにいってしまう!と思うかもしれませんが、あなたが、心から愛していて、行動を起こせば、相手も浮気なんてしないでしょう。もし、浮気をしていたのであれば、そのときに別れることを考えれば良いのです。あなたは、相手に対して、一生懸命に愛する行動をとったことはきっと無駄ではない。きっと、良い方に巡り合うことでしょう。
改めてですが、大切なことは、相手を所有しようとしないこと。自分の価値基準を押し付けないこと。
むらのない人生
アルコール、ギャンブル、浪費、病気、薬物問題など、スキャンダルを作り出したサガン。そんなサガンでも不運について非常に前向きだった。
私は自分の人生に運不運があったほうが好きです。
むらのない人生は私にとって人生ではないのです。
※本書 P156
好き好んで、リスクを犯す必要はないですが、不運があっても、人生はやり直せることを学べます。サガンの経験に比べたら、ささいな仕事の失敗で一日中引きずられることが、とても無駄なことが分かります。
まとめ(感想)
愛について考えるきっかけになった。本人がいくら「愛のために」と思って行動したとしても、相手が不快に思うような要求ならば真の愛ではない。
愛=所有ではないことを強く学んだ。
コメント