サウナはおじさんのイメージがありますが、2019年にサウナをテーマにしたドラマ『サ道』から、サウナ人気が出始め、老若男女問わず、いろんな方が興味を持ち始めました。
そんな私はサウナより〜は銭湯のほうが〜大好きです!私の出身が青森県ですが、青森県は『人口10万人あたりの銭湯の数が多い都道府県ランキング』で1位です。それに伴い、私も小さい頃から親に連れられ、2日に1回は行ってました♪ちなみに今でも、週1〜2日で銭湯には行きます。
銭湯好きの私でもに、実はサウナはほとんど入りません。入ったとしても5分程度。血行を良くして、程よく汗をかくだけが目的でした。
お風呂では、体の疲れは取れても、脳の疲れは取れません。
※本書 P114より
なんと!!サウナは脳の疲れもとってくれるのか!本書では私が一切知らなかった情報が多く、サウナの効果をたくさん知りました。そして、入り方に関しても最適な方法があることに気がつきました。ここ1ヶ月、試しに本書の方法を取り入れてサウナに入りますが、本当に身体のコンディションが違います!心身ともに調子が良くなり、仕事もプライベートも気持ちよく過ごせます。今まで、寝付きが悪く、朝も体が重いことも多かったのに、今ではすぐ寝れて、朝もスッキリ起きれます。「寝たなー」という感覚がとてもあります。
日本サウナ学会の代表理事で医師でもある加藤さんが医学的根拠を用いて書いた、とても説得力のある本です。ぜひ、本書を手にとっていただき、サウナに興味を持っていただけると嬉しいです!
書籍情報
著者:加藤 容崇
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2020年3月4日
群馬県富岡市出身。北海道大学医学部医学科を経て、同大学院(病理学分野専攻)で医学博士号取得(テーマは脳腫瘍)。北海道大学医学部特任助教として勤務したのち渡米。ハーバード大学医学部附属病院腫瘍センターにて膵臓癌研究に従事。帰国後、慶應義塾大学医学部腫瘍センターや北斗病院など複数の病院に勤務。専門はすい臓がんを中心にした癌全般と神経変性疾患の病理診断。
また、病理学、生理学にも詳しく、人間が健康で幸せに生きるためには、健康習慣による「予防」が最高の手段だと言うことに気づき、サウナをはじめとする世界中の健康習慣を最新の科学で解析することを第二の専門としている。サウナを科学し発信していく団体「日本サウナ学会」を友人医師、サウナ仲間と作り、代表理事として活動中。本書が初めての著書となる。
※本書 著者紹介より
日本サウナ学会
著者の加藤さんが代表理事を務める「日本サウナ学会」
こんな人にオススメ
- サウナの入り方を学びたい
- 疲れが取れない
- 健康的になりたい
- 睡眠の質を改善したい
- サウナで美肌になりたい
- 優秀なビジネスマンになりたい
要約・書評
ビジネスエリートはサウナに入る
「仕事ができる人」とは、結局、心身を「ととのえる」のがうまい人
サウナに入ることで、脳と体のコンディションを整えることができます。
サウナに入ると、脳を“オフる”ことが可能です。じっとしていても多忙なビジネスパーソンは仕事のことを考えてしまいがちです。結果、いつも仕事のことを考えてしまうようになります。しかし、サウナは高温の場所にいるため「非日常的な危機的状況」になり、仕事のことを考えることができにくくなります。結果、強制的に考えを“オフる”ことが可能なのです!(しかも、携帯を持ち込むことができないので、不必要な情報が入らなくなりますし!→現代人には、スマホを見ない時間を作ることは大切よね・・・。)
瞑想のように、何も考えない時間と一緒でサウナで心身を整えて、その後の仕事に集中できるようになります。
※ちなみに本書では、ヤフーのCEO川邊健太郎氏や超忙しい一流の会社の役職の方々が好んでサウナに通っていることが紹介されてます。
サウナの効果
「サウナは心身に良い」というのは誰でも知っていることですが、具体的にはわからないことも多いと思います。本書では効果を8項目で書かれております。そのなかで私が気になったことを3つに絞って紹介します。
疲労感が取れて頭がスッキリする
私のサウナのイメージは「高温を体に浴びせて汗を書いて血行を良くしたり、心身を鍛えるため」と思っていて、むしろ疲れるのかと思っていた。
脳が疲れる原因は、ぼーっとしているときにいろいろ考えてしまうことだそうです。脳が休まらない状況は脳疲労の原因になります。前述したように、サウナは「非日常的な危機的状況」ですので、脳を“オフる”ことができ、脳疲労がとることができるのです。
感情的にならなくなる
忙しくなればなるほど、心に余裕がなくなり、イライラするようになります。サウナに入ることで、感情をコントロールしやすくなります。サウナに入ることでリラックスしているときに脳に出る「α波」が正常化されることや、自律神経がリセットされることが関係しているそうです。
自律神経は人体の生体維持システムのようなもので、暑いときに体温調整したり、血流をコントロールする働きをします。また、自律神経は交感神経と副交感神経に分かれて、相反する働きを担いつつ、バランスを取り合います。忙しいビジネスパーソンは興奮状態になる交感神経が優位に立つようになります。その状態が続くと、うまく副交感神経の働きが機能せず、寝付けないなど興奮状態に陥るようになります。それと一緒で、興奮状態が続きすぎて、感情的になってしまうのです。サウナは自律神経を鍛え、交感神経と副交感神経のバランスを取れるようになりますので、感情的になっているなと思ったら、サウナに行きましょう。
75%が改善を実感!睡眠をコントロールできるようになる
「感情的にならなくなる」で書いたとおり、サウナは自律神経を鍛えるようになります。その結果、布団に入っても寝付けない(交感神経が優位になる)状態が少なくなります。この睡眠の質の改善は著者の加藤さんも実証済みです。
サウナに入った日は入らなかった日に比べて、平均1.5倍、脳や体の疲労を回復させる深い睡眠が延長しました。 しかも、それぞれのある日を詳しく見ると、サウナに入らなかった日は最初に訪れる深い睡眠の時間が49分だったのに対し、入った日は94分に。なんと、約2倍に延長したのです。
※引用 本書 39〜40Pより
サウナに入ることで、重要な寝入りの段階で深い眠りを実現させ、短い睡眠でも翌日の眠気スッキリと決断力や集中力を手にすることができるのです。
その他の注目ポイント
8つの項目にはありませんでしたが、健康的に良いことが科学的に証明されていることも紹介します。
メイヨー・クリニックの報告によると、週に1回しか入らない人と4~7回入る人を比較した時、次のような結果を得たそうです。
・心筋梗塞は3%減少
・アルツハイマー病は66%減少
・認知症は66%減少
・うつ病を主とする精神科疾患は77%減少の他、
※本書 P121より
※毎日入ることが健康効果が高いのです。
サウナの入り方
※医者である加藤さんの医学的に正しい方法です。
「サウナ→水風呂→外気浴」を3〜4セットが基本
心拍数をサウナで上げて、水風呂で下げるのです。そして外気浴で整えます。
①サウナ
- なるべくヒーターから遠い場所に座る→ヒーター前は乾燥する
- あぐらor体育座りをする→椅子に座っていると足が温まらない可能性が有る
- 出るタイミング→脈が平常時の2倍程度になったら
↓
②水風呂
- 入り方→大きく息を吸った後、吐きながら入る
- 全身入る→むらなく冷やす
- 出るタイミング→脈が平常時に戻ったら
↓
③外気浴
- 座るもしくは横になる→起立NGでリラックス
- 終えるタイミング→5〜10分
まとめ(感想)
忙しい世の中を過ごす現代人は、脳を“オフる”ことが難しい。でも、サウナに入ることで「非日常的な危機的状況」に自分を追い込むことで、思考に仕事のことを考える余裕を無くして、強制的に脳を“オフる”ことができる。また、スマホを常に使っている人は、銭湯に行くことで自動的にスマホを使わない状況を作ることができる。そして、よりサウナに集中することができて、脳がスッキリするようになる。
健康面に関しても、寝付きが良くなったり、美肌になったり、様々な疾患を防ぐことができて、脳にも体にも良いサウナ。メリットの多いサウナは、ぜひ積極的に通うべき!
入り方などを紹介してきましたが、サウナで一番大切なのは、「自分自身が気持ちがいいこと」。自分なりに至福になることができれば良しなのです!
目次
第1章 なぜサウナで仕事のパフォーマンスが上がるのか
01 「仕事ができる人」とは、結局、心身を「ととのえる」のがうまい人
02 なぜサウナに入ると自動的に「ととのう」のか
03 「ととのう」とビジネスに一石八鳥の効果がある
04 効果1 脳疲労が取れて頭がスッキリする
05 効果2 決断力と集中力がアップする
06 効果3 アイディアやひらめきが舞い降りる
07 効果4 感情的にならなくなる
08 効果5 75%が改善を実感! 睡眠をコントロールできるようになる
09 効果6 感覚が敏感になる
10 効果7 肩凝り・腰痛・眼精疲労がやわらぐ
11 効果8 見た目がよくなる! 肌がきれいになり、やせやすい体質になる
エリート・サウナーに聞く!/01 川田直樹(コクヨ株式会社取締役室/サウナ部部長)
第2章 最強効果を出す、医学的に正しいサウナの入り方
01「サウナ→水風呂→外気浴」を3〜4セットが基本
02 80 〜90 度のフィンランド式サウナが最強
03 サウナ室の温度は場所によって違う
04 サウナ室では足を上げるほうがいい
05 「ロウリュ」は少量ずつ、様子を見ながら
06 危険な熱波(アウフグース)には要注意
07 サウナ室を出る時間は心拍数を目安にするのがベスト
08 体感を目安にするなら、背中の真ん中が温まった時
09 水風呂に入る時は大きく息を吸い、吐きながら入る
10 水風呂の温度は16 〜17 度付近が最適の理由
11 水風呂は、浮遊が理想
12 水風呂を出る目安は、気道がスースーしたら
13 外気浴は「気持ちよさ」最優先でなるべく横になる
14真正「ととのい」タイムは約2分
15 ととのうために最重要なのは、動線
エリート・サウナーに聞く!/ 02荒井優(札幌慈恵学園 札幌新陽高校 校長/東明館学園 理事長)
第3章 ここまでわかったサウナの科学
01 サウナ→水風呂→外気浴で体はこう変化する
02 サウナ後の脳は「瞑想をした状態」に近い
03 お風呂とサウナは似て非なるものである
04 サウナは毎日入るのが最も健康効果が高い
05 日本人には特にサウナの健康効果が高い理由
06 血管の弾力性が増し、心臓病のリスクが低下する
07 認知症になるリスクが66 %減
08 うつ病予防とプチうつ改善に劇的効果あり
09 免疫力が高まり、風邪やインフルエンザにかかりにくくなる
10 女性のほうがサウナの感受性が高く「ととのい」やすい
11 塩サウナで肌がつるつるになる、本当の理由
12 サウナの照明は暗いほうがいい
エリート・サウナーに聞く!/ 03 山井梨沙(株式会社スノーピーク 代表取締役副社長・CDO)
第4章 目的別・こんな時にはこの入り方
01 眠気を飛ばしたい朝ウナは1〜2セット、眠りにつきたい夜サウナは3セット〜
02 時差ボケ解消は、寝たいかどうかで入り方が違う
03 徹夜明けこそサウナに入って深睡眠を
04 「プレゼン前」「とにかくクタクタ」「美容目的」などケース別の入り方
05 デスクワーク疲れにはサウナ室「マッサウジ」が効く
06 飲んだ翌朝、サウナに入っていいかは手の甲の血管で判定
07 久々に筋肉痛! アイシング→サウナで即回復
エリート・サウナーに聞く!/ 04 小野瀨隆一(Icaria株式会社 代表取締役社長・CEO)
第5章 日常生活へのサウナの取り入れ方
01行きつけの「ホームサウナ」は、心身のコンディショニング効果を高める
02 最高に「ととのう」理想のサウナとは?
03 こんなサウナは危険である
04 行く時間がない? サウナで「打ち合わせ」「1次会」をすればいい
05 相手との関係性別・サウナデートの方法
06 ドーパミン中毒になる、サウナ依存症に注意
エリート・サウナーに聞く!/ 05 飛鷹全法(高野山高祖院 住職)
第6章 サウナドクターに聞くQ & A
01 サウナに入ってはいけない人、場合は?
02 血圧が高いがサウナに入りたい
03 サウナ初心者なので基本的なマナーを知りたい
04 毎日通うと出費が気になる
05暑い季節はどうやって入ればいい?
06 最近、ととのわなくなった気がする
07 サウナ後におすすめの食事は?
08 本当のところ、精子に影響はないのか?
09 自宅にサウナを作りたい
エリート・サウナーに聞く!/ 06 林克彦(株式会社北海道ホテル 社長)
おすすめサウナリスト
出張で行きたい、首都圏・関西・札幌・仙台・名古屋・福岡のサウナ
旅行で行きたいスペシャルなサウナ
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