「和」って素敵ですよね。
写真の態度悪くてすみません。誰もいなくて居心地良くて・・・。
「和」に対してあまり興味が無かった自分。先日の福島旅行でたまたま立ち寄った庭園で味わったお抹茶から、感動を覚えました。
そのとき「なんでこんな忙しい毎日を送ってたんだろう」と、ふとっ思いました。忙しい毎日のなかで、息抜きも必要だなと感じました。
写真は、たまたま立ち寄った福島県福島市の浄楽園。東北の名庭園に選ばれる庭園です。
たまたま近くを立ち寄り庭園を散歩していたのですが、いきなり降り始めたゲリラ豪雨。そのときに一休みしようと茶室を訪れ、お抹茶を頼みました。そのとき対応してくださった年配の女性は、本当に親切でした。中央にある水辺のある庭園は茶室から10メートル弱も離れてました。でもせっかくだから庭園近くでゆったり飲みたいと思っていた自分。そんな自分の気持ちを女性は察してくださって、傘を差し出してくれました。そして、ゲリラ豪雨の中、私のためにお抹茶を運んでくれました。私が希望を出したわけでもなく、女性は察してくれました。私は庭園を眺めなら、雨の音を聞きながら癒やされておりました。1時間経っても止まない雨。またしても女性が来てくれてお茶を差し出してくれました。「雨が止むまでごゆっくり」と。私がまったりと、この雰囲気に魅了されているのを察して、余計なお話はせず、この庭園を楽しむことに集中させてくれました。
当日は旅館に泊まる予定でチェックインの時間を過ぎてしまったのですが、雨が降る庭園に感動してしまい時間を忘れてしまいました。忙しく過ごす日々を送っていた自分には、感動が心の底から湧き上がってきました。
そこから「和」について興味を持つようになりました。
そんなときに出会った竹田理恵さんの「教養としての茶道」。
心を落ち着かせる意味での茶道は知っていたものの、ここまで世界に愛される日本の文化とは思いませんでした。
特に茶道にはビジネスで大切な心得があることを学びました。
ますます日本が好きになりました。こんな文化を今まで勉強してこなかったことを後悔してます。忙しい毎日やコロナウイルスの影響で溜まるいろんなストレス。茶道を学ぶことで心は浄化されて、清々しくなる本です。
海外の国は、学校で自分の文化について学びます。他国に文化を聞かれても答えられるそうです。果たして日本人は??(ちなみに海外の人は日本の茶道に興味津々です)。茶道について聞かれて答えられる人は少ないでしょう。自国の教養として身につけるべきだと思います。
ちなみに茶道の精神は織田信長・豊臣秀吉・松下幸之助・スティーブ・ジョブズ・イチローなど著名人が魅了されております。この精神は絶対取り入れるべきですね。
書籍情報
著者:竹田 理恵
出版社:自由国民社
出版日:2021年8月27日
和の教養や精神を身につけて、世界で活躍したいビジネスパーソンに対して、日本の伝統文化や茶道、和の作法で支援するグローバル茶道家。神楽坂生まれの3代目江戸っ子。青山大学文学部卒業後、日本IBMに入社。退社後、日本の伝統文化の素晴らしさを伝えたいと株式会社茶禅を創設。 銀座と浅草に敷居は低いが本格的な茶道を体験できる茶室を開設。茶道歴40年、講師歴25年。年間世界30カ国の方々に日本の伝統文化を伝え、延べ生徒数は30000人を超える。ブルネイ国王即位50周年のイベントにて茶会披露。各国首相や大使館、官庁、VIP、一部上場企業からの信頼も厚くお茶会を多数実施。千利休から学ぶビジネス研修は、経営者が注目し、企業研修に取り入れられる。ハーバード大学等、茶道を取り入れた教育・教養研修実績多数。
※本書 書籍情報より
こんな人にオススメ
- 日本の文化を学びたい
- 海外の方と話す機会がある
- お抹茶(お茶)が好き
- 穏やかな心を持ちたい
- 時間を大切にしたい
要約・書評
茶道の歴史
お茶の歴史は紀元前2700年前頃の中国が始まりで、薬として飲まれておりました。日本では、鎌倉時代に、臨済宗開祖の栄西が中国から禅宗とともに持ち帰ったのが由来です。ちょうど栄西が中国に渡っていた時代に、お茶の粉末をかき混ぜる「抹茶法」によって飲まれるようになり、そのまま日本に伝わりました。その後、安土桃山時代に千利休が「茶の湯」を完成したりと、徐々に日本に浸透していき、自慢できる文化へ発展したのです。
茶道の精神「和敬清寂」(わけいせいじゃく)
「和は、お互いに心を開き、和やかに周りと調和する心」
「敬は、自らは謙虚に、そしてあらゆるものに対して敬意を払う心」
「清は、茶室や茶道具を清潔にし、気持ちも邪念のない清らかな心」
「寂は、どんな時にも静かで乱されることのない動じない心」
※106ページより
なんか「和敬静寂」を身につけることで、強い自分に出会えそう・・・。毎日を大切に生きようと思う。
ビジネスや日常で活かせる茶道の心得
※茶道の心得は非常にシンプルです。当たり前と思われるかも知れませんが、基本は大切です!
相手に合わせた気配り
お抹茶を相手に出すときは、自分の理想を押し付けずに飲む人の気持ちになってお茶を点てる。
※例えばですが、お子様ならお抹茶の苦味を抑えるためにお抹茶の量を減らしたり、外国の方には飲みやすいように宇治のお茶から点てたり。
自分が美味しいものを自己満では提供するのではなく、相手の状況や気持ちを汲み取り、精神誠意を持っておもてなしをすることが大切です。まさにビジネス同様、自分の売りたいものを押し売りするのではなく、「相手が本当に望むもの」を提供することを根源に持つことが大切です。大事なことは、相手の気持ちを汲み取ること。
時間に余裕を持ち、相手との出会いを大切に。
茶道は、ゆっくりと流れる時間の中で、優雅なひとときを自分も相手も楽しむこと。亭主は相手と会う時間までばたばたしていてしまうと、自分自身のことだけでいっぱいになって、会ったときには心の余裕がなく、相手と会うときに心から相手に集中することができなくなってしまいます。心からのおもてなしができなくなってしまいます。
ビジネスの世界も、商談時間前にバタバタしてしまっては、本領発揮ができなくなってしまいます。事前準備を徹底し、商談本番には相手に集中する(商談に集中する)ことです。
まとめ(感想)
本書では、茶道から禅(マインドフルネス)・掛け軸(書道)・お花(華道)・お香(香道)・着物・和食・茶室・茶道具(焼物・漆器)など学べます。茶道を学べば、幅広い知識に派生して、たくさん学べます。
日本人として「茶道」の教養を学べば・・・
- ひと時を大切にできる人になれます。
- 心が穏やかな人になることができます。
- 相手を思いやることのできる人間になります。
- 海外の方が憧れる素敵な教養のある人になります。
- 日本を大好きになれる人になれます。
「和敬静寂」
常に心のなかにとめておきたい言葉。
目次
第1章 外国人が知りたい日本の文化・世界が憧れる日本のおもてなし
第2章 なぜエリートは茶道の虜になるのか
第3章 これだけは知っておきたい日本の伝統文化「茶道」
第4章 ビジネスや日常に活かしたい千利休七つの教え
第5章 知っていると一目おかれる、日本人としての品格
第6章 知っていると自信が持てるお茶会の作法 楽しむ為の知識
コメント