知識を得るだけの頭でっかちになってはいけない。
知識に自分の考えを足して育てることが大切なのだ。
そう思えた今回の本でした。
『こうやって、考える。』
著者の外山滋比古さんは2020年に96歳で逝去しました。
それまで「思考の整理学」など数多くの書籍を出版されました。
そんななかで数多くの著作郡から発想力についてのヒントを150に厳選して紹介した本書。
心にぶっ刺さる言葉がすごく多かったよ!
・未知のものを見つけ出す
・偶然に任せる
・忘れることを怖れない
・思考の深化を待つ
・あえて非効率を求める
・専門家になるな
・ヒマな時間をもつ
・本は買って読む
抜粋して要約していくや〜。
書籍情報
著書名:こうやって、考える。
著者:外山 滋比古
出版社:PHP文庫
出版日:2021/12/3
著者紹介
1923年、愛知県生まれ。東京文理科大学英文科卒。お茶の水女子大学名誉教授、文学博士、評論家、エッセイスト。
雑誌『英語青年』編集、東京教育大学助教授、お茶の水女子大学教授、昭和女子大学教授を歴任。専門の英文学のみならず、思考、日本語論などさまざまな分野で創造的な仕事を続け、その存在は、「知の巨人」と称される。2020年7月逝去。
主な著作に『思考の整理学』(ちくま文庫)、『乱読のセレンディピティ』(扶桑社文庫)、『50代から始める知的生活術』(だいわ文庫)、『ものの見方、考え方』(PHP文庫)、『消えるコトバ・消えないコトバ』(PHP研究所)など。
目次
第一章 発想力を鍛えるヒント
第二章 思考のプロセス
第三章 思考力を高める方法
第四章 知性を磨く生活
第五章 思考につながる読書
第六章 発想が豊かになる〝おしゃべり〟
第七章 未来を創るヒント
要約・書評
未知のものを見つけ出す
POINT:自分の解釈を入れてこそ知的である。
自分の生活の中にひそんでいる未知のものを見つけ出して、それをもとに自分の”知見”を創出するーこれが”知的”である。
本書 P23
おぉぉー。
「考え」というのは、その人の「独自の考え」であって、ネットや本などの情報から寄せ集めたものは「考え」と言わない。
外山さんは、むやみに情報、知識を集めて喜ぶのは幼稚であると言っている。
それは情報を見れば分かるから。
でもふつーの人は、ネットや本の情報をあたかも、「自分の考えだ!」と自信も持って発言する。
そう。私もよくやってしまうのだ!(勘違いなのだと気づく)
それよりも、情報を得たら、自分なりの考えを入れつつ発言しようと思う。
そのほうが、自分本位の生き方ができて幸せだと思う。
偶然に任せる
POINT:セレンディピティ(偶然の産物)を大切にする
アイディアが生まれるときって、一生懸命でいるときより、トイレ・お風呂・散歩などリラックスしているときにでるの。
それは、仕事中とプライベートでは脳の働きが違うから起こるのだ。
なので、思いつきを大事にしたり、小さいことでも感動したり、失敗を前向きに捉えたり、未知のものに目を向けたり、日々の生活の当たり前を盛って過ごてもいいかもしれません。
思考の深化を待つ
POINT:忘れることも大切
大量の知識を持つと、人の脳はキャパオーバーになる。
また『未知のものを見つけ出す』で述べたように、独自の「考え」が育たない。
だから、一旦、脳から忘れることも怖れてはいけない(メモは忘れずにしてたほうが良いかも!)
きっと、忘れたつもりでも思い出すようなことは、あなたにとって、とても重要なことなのだと。
忘れて思い出す期間の中でも、あなたの脳は進化し、いろんな考えを持った上で、思い出した内容は新たな”深化”をもたらす。
本は買って読む
POINT:お金を払って読む
本の入手方法って、図書館か書店になると思う。
そんななかで、図書館で借りるとお金がかからないから、かなり嬉しいところ。
でも、無料で借りたことによるデメリットもある。
他力本願的な心構えで読んでしまうことだ。
きっと無料であれば読みきれなくても「もったいない!」という思考もないだろう。
「1週間で読みきれなかった〜また借りればいいや」ともなる。
何より「お金を払ったから私はしっかり学ばなきゃ」と思えない。
だから、本は買って覚悟を決めることをおすすめする。
まとめ(感想)
発想力を高めるためには、日々の生活の中で、いろんな物事に目を向けて、自分なりの考えを持っていきること。
でも、自分だけの思考だけでは、良い思考は生まれない。
だから、いろんな知識を集約することも大切。
でもでも、知識を集約しすぎて、自分の考えが消えないように意識しよう。
「自分の考え」と「他の考え」をうまく混ぜ合わせて。
合わせて読みたい本
【姉妹本】やわらかく、考える。(著:外山滋比古)【要約・書評】
【その他】
コメント