自分がいかに他人を気にしすぎて「過剰適応」になっていることに気がついた。その結果、がんばりすぎてしまい、自分の自由な人生を過ごすことが出来なかった〜!
書籍情報
編集:廣川 進・松浦 真澄
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン
出版日:2021年7月16日
がんばりすぎていた自分
ある時代の私です。
大学卒業後に入社した会社。ライバルの同期より早く出世しようと、日々一生懸命働いてました。仕事以外も、朝から勉強をして、誰よりも知識を増やそうと努力してました。その結果、仕事でも成果をあげられ、入社1年ちょっとで管理職になることができました。「順風満帆な仕事人生を送れてるな〜」と思ってました。
しかし、管理職になると上司や役員の圧力、部下を動かす難しさを学びました。売上も前年から落ち続けました。それでも、自分なら絶対できると日々一生懸命働いてました。10連勤以上続こうが朝から晩まで働こうが出世のために必死に頑張ってきました。
しかし上司から『きみが〇〇年入社のルーキーの〇〇君ね〜。そんなもんなの?』とか、私の店でミスが起こったら『〇〇だけ残って作業しろ』と言われて朝まで休まず作業したことも覚えてます。でも「それも自分を昇進や成長させるためだ!」と思い込んで、受け入れてました。※管理職なので、残業代も出なくてサービス残業です。休みの日も平気で電話がかかってきます。急遽仕事に行ったときも何度もあります。
社風なのか、管理職のサービス残業は当たり前、モラルの無い発言、ネガティブな言葉が多いなど、徐々に「この会社にいても自分は成長し続けられるのか」と思うようになってきました。
管理職をやり始めて1年ちょっと経ったときに、ふと。やる気が出なくなってしまったのです。目標も無くなりました。
目標があればなんとかやっていけると思ってた自分が目標が無くなり、初めて仕事で泣いたのです。きっと、この会社でやっていく気力が無くなったのでしょう。
それからは悲惨でした。家族に辞めたいことを言っても「辛抱が大切。もう少し頑張りなさい」と。同僚や上司からも「辞めるな。会社のトップに立てる男なんだ」と言われました。同僚や上司からそのような言葉をくれるのは非常に光栄な話だったのですが、もう自分のなかではそれどころではなく「さっさと辞めてやる」と思ってました。何より辛かったのが、家族です。家族ぐらいは味方になってくれると思っていたのに、反対されてしまい、「誰も味方がいない」と思うようになりました。
それから3ヶ月ぐらい続けたのですが、朝起きるのも憂鬱で、毎日の仕事も気合いを入れられず、辞めてしまいました。夜酒も多かったと思います。ほんとうにハゲるかと思った〜。
正直、うつ病に近い状態だったのだと思います。「燃え尽き症候群」とかかな?昔の自分は競争心が誰よりも強く、いつも誰よりも上に立とうと思ってました。そのため、上司の言葉に忠実に従うイエスマンであり、誰にも助けを求めず仕事を頑張っていました。
自分が気がついていないうちに、頑張りすぎていたのです。
今思えば、良い経験が出来たと思います。その結果、今では簡単なことでへこたれることも無くなりました。
世の中には、頑張りすぎて体調を壊してしまう人もいます。そんなことにならないため(なってしまった人も)にも、『心理カウンセラーが教える「がんばり過ぎて疲れてしまう」がラクになる本』を読むべき!
私は、その当時に読みたかったな〜と思っておりますが!きっと、読んでいたら、体調が悪くなったりしなかったし、もしかしたら今以上に順風満帆な人生を送っていたかも知れません。
下記の人は少し注意が必要です。
がんばりすぎているサイン
- いつも疲れている
- 気持ちが張りつめている
- 心配事はあるけれど意欲がついてこない
- 食欲がわかない(あるいは食べすぎている)
- イライラしやすい
- 仕事に一生懸命すぎる
- 自分に満足できない(自己肯定感が低い)
- 他人に頼み事ができない
- 他人に頼み事をされると引き受けてしまう
- 相手の評価を気にする
現代に生きる私たちは、のんびりとリフレッシュしたり、気ままに息抜きをする機会がないままに、日常をおくっているところがありそうです。つまり、リラックスして自分のペースでやりたいように過ごすことよりも、努力をして周りに合わせ・期待や責任に応えることの方が圧倒的に多いのではないでしょうか。そうした行動パターンは習慣化され、我慢をしてがんばることが当たり前の状態になる可能性があります。
※本書 『はじめに』 より
本当にその通りだなと思います。昔の自分は、期待や責任に必死で答えようとした結果、知らない間に、毎日一生懸命働くことが習慣になっていました。きっと心のなかは我慢の状態だったのだと思います。そしてふとしたときに線が切れてしまったんだと思います。
いつも自分に満足できず『社長になる!』という到底すぐに達成できないビックな目標を掲げて足元を見てなかったことも反省です。
本書を読んで感じたこと(感想)
本書を読んで、本当はもっとラクに生きても良かったんだと気がつきました。
- 他人の評価を気にしすぎないこと
- 断る勇気をもつこと
- 自己犠牲的にならないこと
- 周囲の協力を得ること
- 真面目すぎないこと
- 自分を褒めてあげること
がんばりすぎず、自分を苦しめすぎず、もっと素直で良いのだと思いました。特に他人を気にしすぎないようにしようと思いました。もっと自分らしく幸せをつかもうと!
本書では、がんばりすぎている人の例に対しての対処法もあり、実態もわかりやすくなっております。
また、自分をケアする方法や、他者がそのような理由で体調を崩したときのマネジメントの部分も学べる要素があります。
誰でも読んでおいて損はない本です!
目次
はじめに
「過剰適応傾向」自己診断テスト
第1章 過剰適応とは何だろう?
第2章 過剰適応の原因となるもの
第3章 過剰適応の状態を整理する
第4章 自分をケアする
第5章 過剰適応に働きかける
第6章 過剰適応のさまざまなケース
第7章 過剰適応の人にどう関わるか
第8章 過剰適応から体調を崩してしまったら
合わせて読みたい本
- 自己肯定感のコツ 「自分の価値」に気づく92のヒント(著:植西 聰)
- 不安を消すコツ 「安らぎ」で心を満たす96のことば(著:植西 聰)
- 対人力のコツ 人間関係が楽になる94の知恵(著:植西 聰)
- 平常心のコツ 「乱れた心」を整える93の言葉(著:植西 聰)
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